部下を褒めてるのに、なぜか自信を失っていく? “ポジティブな言葉”の落とし穴と、伝え方のコツ
「いつも“すごいね”“よくできたね”と褒めているのに、
なぜか部下が自信をなくしてしまうんです。」
そんな声を、管理職研修の現場でもよく耳にします。
実は、部下を励ますつもりでかけている“ポジティブな言葉”が、
逆に部下のモチベーションを下げてしまうことがあるのです。
今回は、伝え方の盲点と、
相手の自信と主体性を育てるコミュニケーションについてお話しします。
「よかれと思った褒め言葉が、プレッシャーになる?」
たとえば、こんな言葉をかけたことはありませんか?
- 「〇〇さんはできる人だから、今回も頼むよ」
- 「さすが、いつも完璧だね」
- 「前回の提案は100点だった。次も期待してるよ」
一見、前向きな言葉ばかりです。
でも、こうした言葉が続くと、相手は次第にこう思うようになります。
「ミスできない…」
「ハードルが上がっていくのが怖い…」
「自分らしく振る舞えない」
つまり、“期待される姿”を守ることに意識が向き、
自分の弱みや本音を見せられなくなるのです。
「承認」されると人は伸びる。でも、“条件付き”では逆効果
褒めることは悪くありません。
しかし、注意したいのは「条件付きの承認」になっていないかという点です。
「できたときだけ認められる」
「成果を出したときだけ声をかけられる」
それでは、失敗を恐れる人材が育ってしまいます。
では、どう伝えればいいのでしょうか?
プロセスや姿勢に目を向けるコミュニケーションを
本当に人を育てる褒め方・承認の仕方とは、
行動・姿勢・努力の過程に焦点を当てることです。
たとえばこんな声かけに置き換えてみてください。
- 「今回は最後まで自分でやり切っていたね」
- 「相手に伝わるように工夫してたところ、すごくよかったよ」
- 「相談してくれたのが嬉しかった。助けてほしいって言えるのも立派な力だよ」
このような言葉は、相手の人間性や成長意欲に目を向ける言葉。
相手は、「ちゃんと見てもらえている」「自分でいていい」と感じ、
自然と挑戦する力が湧いてきます。
✅まとめ
マネジメントで大切なのは、成果を出させることだけではなく、
「安心して力を発揮できる土台」を作ること。
その第一歩は、日々の“伝え方”です。
部下の自己肯定感が育つような、
プレッシャーではなく“信頼として届く言葉”を意識してみませんか?
それが、部下育成の力を大きく変えていきます。
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このような「伝え方」「育て方」の技術を、現場に落とし込みながら実践形式で学べます。
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